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三和酒類株式会社 研修「山河の会」

2023年11月8日~11月9日事務職女性

  • 所属部署は研修時のものです。

製品造りへの想いを実感

2023年11月8日~11月9日に三和酒類の研修に参加させていただきました。

焼酎製造場/充填ライン見学

まず初めに焼酎製造場では、いいちこフラスコボトル・民陶・スペシャルの3種/パックの2つの充填ラインを見学させていただきした。パックの充填は全部で4ライン、1時間に6,000本の充填が可能とのことで、かなり大規模な充填施設にも関わらず、品質管理が厳重に行われておりました。異物を探知するX線検査機では、一定の頻度で敢えて異物を混入させることで正常に機械が動くかをチェックされているということで、その徹底ぶりがうかがえました。また、ボトルラインでの説明の中で、いいちこスペシャルのフィルム部の切れ目の位置を微調整し、絶対に商品名にかからないようにされているとのお話があり、製品1本1本への心遣いを感じました。

安心院葡萄酒工房(圃場、製造場、テイスティング)

安心院葡萄酒工房では、安心院葡萄酒の歴史、製造場の見学、テイスティング体験を行いました。1971年よりワインの製造を開始されておりますが、2001年に、安心院町の中で葡萄造りをしようという取り組みから現在の場所に移転されたそうです。現在年間15万本製造されているとのことですが、今後は設備投資を行い、年間30万本の製造を目標とされているそうです。原料のぶどうに関しては230万トン中の約200万トンを自社畑で生産、残りの約30万トンのみ他の畑から購入されているとのことでした。製造ラインは機械と手作業を組み合わせて行っており、1本1本非常に丁寧に造られている印象でした。特に驚いたのは貯蔵庫でのお話で、1年ごとに様々な土地の様々な材質の新樽を買いそろえ、熟成させ、味わいや香りにどう変化をもたらすかテストし、その時のそれぞれの品種のぶどうに一番合うものを研究されているとのことでした。

辛島虚空乃蔵(清酒・発泡酒製造説明)

辛島虚空乃蔵という、もともと本社があった土地に日本酒の酒造りを発信することを目的に去年オープンした施設では、清酒・発泡酒の製造説明とテイスティング体験を行いました。こちらの施設は、夜はバーとして営業されており、お客様の生の声を聞くという役割に加え、商品開発もされているそうです。初めに日本酒の製造工程を1つ1つご説明いただき、その後、「和香牡丹」の生酛仕込みの生酒をテイスティングしました。「日の光」という、酒造好適米ではない食用でもある地元のお米と湧き水で造られており、お米の味が感じられる1杯でした。
次に発泡酒の製造の説明をうかがった後、発泡酒のテイスティングを体験しました。「にしのほし」という麦を使った発泡酒で、1か月に2000ℓほど製造されているとのことでした。クラフトビールの製造場はよくありますが、麦を原料とした発泡酒の醸造を行う場所は非常に珍しく、味もとてもさっぱりとして飲みやすく、印象的でした。また、ワンウェイのペットボトルの樽を採用されており、サステナブルの取り組みにも注力されておりました。

日田蒸留所(かい入れ体験、ブレンド体験、売店見学)

日田蒸留所は製造所が2つあり、全麹仕込みなど高付加価値商品を中心に年間約1,000万本製造されているそうです。こちらでは麦焼酎の製造工程をご説明いただきました。精麦、製麹された後、一次込み後の二次仕込みでの発酵の様子を時間を追って拝見しましたが、まるで生き物のように発酵が進んでいく様子がとても印象深かったです。その後、様々な種類の焼酎をブレンドする体験を行いました。

今回の研修を通じて一貫して感じられたことは、三和酒類様の製品造りへの想いです。それが一番印象的だったのが、営業の方とのお話の中で出た、消費者に関することでした。三和酒類様では、消費者からの問い合わせを1つ1つ大事な意見と考え、その生の意見を品質向上や製品造りに役立てていらっしゃるとのことでした。常にお客様の意見を聞き、品質向上への努力を惜しまず、1本1本大事に造られる姿勢が、おいしく安全な製品の根幹となっているのだと実感しました。今回の研修で学んだことを今後の業務にも活かしていきたいと思います。