1. ホーム
  2. 事業紹介
  3. 酒類卸売事業
  4. 研修体験記
  5. 株式会社久米島の久米仙 沖縄研修

株式会社久米島の久米仙 沖縄研修

2022年11月17日~11月18日営業職男性

沖縄諸島の最西端で『琉球泡盛』を体感せよ!

2022年11月17日~18日、泡盛メーカー「久米島の久米仙」沖縄研修に参加しました。
コートにマフラー姿で伊丹空港から飛行機に乗って約2時間15分、那覇空港に到着すると、そこに待ち受けていたのは半袖開襟シャツ姿の人で賑わう、まさに南国そのものでした。
沖縄は何度か訪れたことはありましたが、冬の沖縄は初めてで、暖かいとは分かっていたもののこれ程までに本州と気温差があるとは驚きでした。なるほど、日本酒造りに欠かせない『黄麹』はこのような温暖な環境では発酵がうまく進まないので製造が難しく、クエン酸をしっかり発生する『黒麹』を用いた泡盛が此処では主流となっているということを肌で実感し、再確認できました。
1日目は沖縄本島の量販店を市場調査。島内で最もアルコール販売量の多いとされる店舗の売場をしっかりと視察。日本酒やワインも販売されていますが、やはり「泡盛」の構成比が圧倒的に高く、一等地のエンドにおいてはすべて「泡盛」が大陳されおり、文化の違いを目の当たりにしました。
2日目は今回のメインである『久米島の久米仙』の工場見学をさせていただきました。久米島の久米仙は沖縄本島から西に約100km、沖縄諸島最西端の久米島にて1949年創業した会社で、現在、泡盛の生産量は国内トップのメーカーです。沖縄県内には47の泡盛蔵がある中で、如何にして県民に愛され続ける味を造り出すのか、そのこだわりについて学ぶことができました。

一つは製造工程<「洗瓶」「洗米」「温度調整」「割水」>で使用する水は全て久米島の湧き水(天然水)を使用しており、その硬度は70~80で、柔らかくさらっとしているのが特徴という点。もう一つは、製造量が多い場合、機械を使った大型タンクで仕込んでいるイメージでしたが、温度変化、発酵の変化を見逃さないために、1トンずつに分けて丹誠込めて手仕込みを行っているという点。更に泡盛に含まれる、旨味成分・古酒成分を多く抽出することができるため、常圧蒸留しか製造しないということもおっしゃっていました。
中でも一番驚いたのは、蒸留後、原酒をそのまま貯蔵するのではなく、「割水」してから貯蔵しているという点です。水とアルコールを馴染ませるために(※九州地方の前割の文化と同じ原理)行っているということですが、割り水する分、当然かさが増すことになり、それだけの量をタンクで貯蔵するためには広大な敷地が必要となります。これは久米島で製造しているからこそのなせる造りであり、他社には真似できないと思いました。
水と酒が馴染むのに約1ヶ月間と言われているのに対して、久米島の久米仙では最低でも3~4ヶ月間じっくり貯蔵するそうです。そうすることによってより馴染み、落ち着いた泡盛が生まれるとの話を聞いた時は、間違いなくこの泡盛は美味い筈だと感心させられました。 その他にも、蒸留機に対するこだわりとかいくつもありましたが、企業秘密の部分もあるので心に秘めておくことにします。

今回、沖縄研修に参加して、「琉球泡盛」を全身で感じ、理解を深めることができて非常に満足しています。
改めて、1つの商品を販売するにあたり、『製造現場を見ること』、『造り手の想いを聞くこと』、『地元の文化を体験すること』の大切さを感じました。
久米島の久米仙さんの造りに対するこだわりを、商品と共に得意先や消費者に届けられるよう、今後の営業活動に励みたいと思います。
また、世代の異なる全国のメンバーと共に2日間研修出来たことも貴重な経験となりました。