社員座談会

この仕事が、
社会にもたらす“意味”とは

日酒販でキャリアを積み上げることの魅力について、また、自分たちの仕事の意味をどう捉え、変化するこれからの市場にどう向き合っていこうとしているのか。営業の最前線で日々奮闘する4人の若手社員に、その思いを語り合ってもらった。

※掲載内容は、インタビュー当時のものです。

Profile

東日本本部 営業部
K.Y
2022年入社/経営学部卒
千葉LC、東京オフィス、量販営業部、流通第一本部での研修を経て、埼玉オフィスに仮配属後、そのまま本配属。現在、一般酒販店や業務用酒販店など約70件を担当している。
流通本部 営業部
J.T
2020年入社/文化学部卒
北大阪支店での営業研修を経て、岡山支店に本配属され、酒販店を中心に担当。その後、広島へ異動し、現在、全国系量販企業の中四国エリアを担当している。
西日本本部 営業部
G.M
2020年入社/経済学部卒
埼玉支店での営業研修を経て、大阪支店に本配属され、大阪南エリアから和歌山市内までの業務用酒販店・ディスカウントストアなどを担当。その後、神戸エリア兼務となる。
西日本本部 量販営業部
T.M
2021年入社/生物資源科学部卒
西東京支店での半年間の営業研修を経て、仮配属で名古屋へ異動し、量販企業を中心に研修を行う。その後、現部署に本配属され、現在、量販企業4チェーンを担当している。

キャリアを積むことで 見えてくる面白さ

K.Y
入社後、驚いたのは、物流倉庫での研修でした。営業志望で入社したのになぜ? と。しかし、いまでは、日酒販が取り扱う膨大な商品を覚えるきっかけになってよかったと思っています。また、物流倉庫との関係性をつくっておくことで、トラブルが発生した際などに、協力を求めやすくなりました。
T.M
私にとっても物流倉庫の研修は非常に有益でした。実は研修中に担当していた量販企業向けの仕事は、商品を右から左へ流すことが主な業務かな、と少々甘く見ていたのですが、物流一つとっても、得意先ごとにやり方もシステムも違っていて、決して簡単じゃない。そのため研修とは別に、個人的に物流倉庫に半日張り付いて、どんな作業をして商品を納品しているのか理解に努めたりもしました。
K.Y
物流をきちんと理解することで初めて、メーカーから得意先に適時適切適量で商品をお届けできるし、そのなかで、難易度の高い配送依頼に対応できて感謝されると、非常にうれしくなりますよね。
G.M
メーカーから得意先に商品を納入して売上数字を積み上げていくのもやりがいがあるけど、仕事として面白くなるのは、そこから先、消費者に売れないと、本当の意味では得意先に貢献できないのだと気づいてから。いま、まさに、どうやったら消費者が商品を買ってくれるのか、日々知恵を絞っている最中です。担当エリアの市場動向を把握しつつ、「この得意先にはこの商品ではなく、別のこの商品の方が売れるはず」、「この商品の売価設定は、メーカーと相談しながら見直しした方がいいかもしれない」などと……。
T.M
担当エリアを回っているなかで得た情報を、提案につなげていけると面白いですよね。たとえば、得意先に全国各地の良い地酒を提案していきたいと考えていた時、こんな壁にぶつかりました。「当地の地酒が強くて、それ以外のものを置いてもあまり売れない」と、どこの得意先でも言われたのです。そこで、私は日酒販の得意先ではない、東京から進出してきたスーパーマーケットを見に行くことに。すると他の地方の酒もしっかり売れていました。得意先にその情報を説得材料として伝え、採用が決まった事例があります。
J.T
いま、全国系量販企業を担当していてやりがいを感じているのは、いろんなワイナリーのワインや醸造所のクラフトビールなどを新規で提案して採用を勝ち取ること。実際にワイナリーや醸造所を見学し、試飲して、自分が確かに良いと思った商品が店頭に並んでいるのを見るとすごく気持ちがいいです。
G.M
総合酒類卸だからこそ、自分が「この商品を提案したい」と思えば自由裁量で実行できる。そこが日酒販の営業の大きな魅力ですね。
K.Y
私はいま、得意先やその先の飲食店の方との人間関係をつくっていけるようになったことで、新規商品提案がうまくいくようになってきたところ。先輩方のように、担当エリアの市場動向をより的確にキャッチしたうえで、自由な発想で提案をしていくともっと楽しくなりそうですね。

自分たちの仕事の意味を、実感する時

T.M
担当しているスーパーマーケットチェーンの店舗の酒売場で棚替え作業をしている際、親子で来られたお客さまが、私が提案した商品を手に取りながら、「今日はこのお酒にしようか?」などと楽しそうに話し合っている姿を見ると、胸がじんわりと温かくなります。確かに自分が提案した商品が消費者の元に届いているぞと。
J.T
本当にそうですよね。私は自分が提案した商品が棚にない状況を見ると、売れたのだなとホッとします。
K.Y
私がうれしさを噛み締めたのは、得意先のスーパーマーケットの店舗の棚一つ全部のプロデュースを任された時。その店舗の意向を把握すべく、何度も訪問して話して、そのなかで棚の構成プランを練りに練って。さらに社内の先輩にも相談して……。そうして棚をつくり上げ、自分で商品を陳列しました。その後、店舗に様子を見にいくと、「よく売れているよ」「次は季節ものをやるから、この棚も任せる」と言ってもらえて感激しました。
J.T
メーカーと得意先をうまくつなげるのも、私たち日酒販の大事な仕事。メーカーから「この商品を拡販したい」と相談された際、一緒に提案書をつくって得意先との商談に臨み、採用に至った時はうれしいですね。メーカーから感謝され、自分の仕事の意味を実感します。
G.M
メーカーから感謝されたことで印象に残っているのは、あるメーカーの成長に向けた勝負の新商品を、さまざまな業態の得意先に提案して、トータルで大きな売上を実現できたことです。私がメーカーに伝えたのは、「一つの得意先に大量に販売せずとも、需要に合わせた売価設定を行うことで複数のさまざまな業態の得意先に売れる」。その戦略が見事に当たりました。
J.T
最近は安いものが売れるイメージですが、「酒類専門卸」として、得意先の店舗で商品の良さを伝えることも、日酒販の役割だと思っています。私が中高価格帯の商品の良さを伝えるために取り組んでいることの一つは、POPやプライスカードの作成。日頃からメーカーと得意先、双方と密なコミュニケーションをとっているからこそ、効果的なPOPやプライスカードが作成できるのだと自負しています。
G.M
自分たちの存在意義を実感した出来事では、得意先の先にある飲食店の課題を解決に導くことができた時のことも忘れられません。飲食店から「最近、ワインが伸び悩んでいる」と聞いた時、同店のワインメニューを見て気づいたのは、価格と味のコストパフォーマンスが釣り合っていないこと。そこで新たなワイン商品構成を提案したところ、売上がどんどん伸びました。こうした提案も、さまざまな酒類メーカーと幅広い業態の得意先を持つ日酒販だからできることだと思います。

これからの嗜好品市場で、 求められる力とは

J.T
物価上昇により、節約志向へと世の中が変化している一方で、高価格な商品でも売れるものはしっかり売れる。だからこそ、これから大事になるのは、商品にどう付加価値をつけていくかだと思います。
G.M
その通りですね。ありふれた商材の需要は低下傾向にありますが、高単価かつ希少性の高いものには需要が集中しています。そのなかで私たちに求められるのは、発信力です。たとえば、若年層がよく利用するSNSで、効果的な発信を行うのも一つの方法。これまで当社社員が出演して、日酒販のオリジナル商品の紹介を行う動画をYouTubeで展開した事例もありますが、そうした取り組みをもっとやっていくべきではないかと思います。
T.M
実際、あるYouTuberさんが発信したウイスキーが爆売れして、一気に市場が広がったこともあるので、当社としてもSNSに目配りしていく必要がありますね。
K.Y
とにかく流行のサイクルが早い。次にウケる商品を早く見つける力が求められていると感じます。たとえば、私が大学生の頃はアルコール度数がやや高めのお酒が流行っていましたが、いまは逆に低アルコールのお酒がトレンド。その背景には、余暇の過ごし方の選択肢が広がっていて、「お酒を飲む以外の時間にいろんな遊びをしたいから、酔わない程度に楽しむ」という若年層のニーズがあるのだとか。次の流行を見つけるためには、人びとのライフスタイルの変化もきめ細かく捉えておく必要がありますね。
T.M
本当に幅広い分野での情報収集力が必要。そのうえでさらに求められるのは、流行を創造していく力ではないかと思います。
G.M
新しい時代・流行に迅速かつ柔軟に対応していき、“流行を創っていく日酒販”と、メーカーからも得意先からも思われる会社にしたいですね。
J.T
そのためには社員それぞれが、仕事・プライベート、両方にわたって充実した人生を実現することが重要です。そうでなければ、メーカー・得意先・消費者をつないで、世の中に「酒と食」の豊かな時間を届けることはできないと思います。
G.M
そうですね。私たち社員の豊かな人生の先にこそ、日酒販の未来があると……。その未来に向けてやるべきことは山積しています。お互いに協力して、より良い日酒販を創造していきましょう!